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スティグマの性質:病気の苦しみを凌駕する抑圧
私たち精神障害者が社会で生きる上で、病気の症状そのものからくる苦痛以上に、スティグマ(偏見や差別)からくる苦しみが大きいという事実は、当事者コミュニティにおいて共通の認識となっています。スティグマは、当事者の人間としての尊厳、機会、そして最も重要な正気さを奪う、構造的な暴力とも言えるものです。
1.1 奪われるべきでない「正気の沙汰」
精神病を患う当事者でも、その核には「正気」があります。しかし、精神保健システムや社会は、当事者の自然な感情の表出を「病気の症状」として捉え、管理下に置こうとします。
過去に筆者の精神疾患をもった友人は6人も突然死しました。オーストラリアの当事者ジャネット・メアは、この事態を目の当たりにして「怒るのがふつうだろう」と述べました。この怒りは、私たちが人間だからこそ生じる感情であり、まさしく正気の沙汰です。にもかかわらず、その怒りを表出することで、「怒っていると精神病の症状だとして病院に連れて行かれるのでしょうか」という根源的な不安に晒されることになります。
スティグマは、私たちの人生の価値そのものを低下させます。精神保健システムそのもののおかげで、精神病が良くなることはある一方で、主張的(アサーティブ)でなくなる、自尊心がなくなる、経済的に貧しくなる、社会に参加する機会が低下する、自分で自分を守る能力が低くなるといった喪失を引き起こします。精神病になると、信用が低下し、家族を喪失し、参加の機会を喪失し、そして性的関係を喪失するといった、人間関係の根幹を揺るがす事態が起こるのです。
筆者は精神疾患を持った当事者自身の経験として、19歳で初めて精神疾患になっていると感じた時、まだ始まってもいないのに自分のキャリアは終わったと感じました。これは、精神疾患がどんなものか知らず、精神疾患を持って生きる人が周囲にいなかったため、絶望感を抱いたからです。
1.2 精神保健業界が強いるライフスタイルの制限
スティグマは、当事者の生活の選択肢を狭めます。精神保健業界(メンタル・ヘルス・ソサイエティ)が当事者に対して、「薬は飲みなさい、人生の身体症状については、あなたは選べない」と人に強制することは、スティグマの一つの現れです。
これは、精神科の患者のライフスタイルを権利として認めるのか、それとも、精神病にかかってしまったら身体合併症はしょうがないものとして強制するのか、という議論にもつながります。当事者にとって、ライフスタイルとは、選択すること、責任を持つことであり、何を選ぶべきかは本人が決めるべき事柄なのです。
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