#リカバリー #こころの病の回復の道 #チャレンジと失敗を繰り返す

 リカバリーは「症状が悪化してもOK」なプロセス

リカバリーの道は、決してたやすいものではなく、平坦なものでもありません。当事者にとって、リカバリーとは、良い状態でも悪い状態でも紆余曲折のある、その人らしい生き方、そして希望を持って生きることそのものです。この過程において、「再発」や「再燃」は避けるべき「失敗」ではなく、プロセスに包含される必然的な要素であると捉えられています。


私たちは、病気を発症した後、まわりの許可されたことだけで満足し、自分で判断することを放棄してしまう期間を経験しがちです。しかし、リカバリーに目覚めた当事者の人生は、自分で決めたチャレンジの連続となります。


このチャレンジは、自分の価値に合わせて行動するものであり、一見、他の人から見れば無謀なこともあるかもしれません。そして、そのチャレンジの結果として、症状が悪くなったり、小さな再発をしたり、長期間の大きな再発をしたりすることもあります。


リカバリーの過程にある当事者は、受診のたびに主治医から再発防止を考える医療やメッセージを受け、周りの人からはいろいろなことを止められる経験を重ねます。その結果、再発をするたびに「自分はだめな人間なんだろうか」と考えてしまい、辛くなってしまうことが他の当事者からも報告されています。


しかし、リカバリーの道筋においては、再発の可能性を否定しないで、チャレンジすることもリカバリーのプロセスの一つであると強く主張されています。リカバリーの道は決して平坦なものではありませんでしたが、そんな過程もリカバリーの旅の一つではないかと少し考えられる時が来ます。


「再発=悪」という発想への批判

精神科医療従事者の中には、再発=悪という発想が見受けられるのが事実です。当事者に再発させてはならないという発想が行き過ぎると、それは当事者の主体性を奪うことにつながります。


精神科医療は、精神疾患の自然治癒力と回復する時間を待つことを助けることができますが、慢性化した精神疾患の再発の予防は、精神科医療のみでは不可能だとされています。再発を軽くするためには、環境、コーピング技術、セルフケア、モニタリング、問題解決技術など、多くの要素が必要です。これは精神科医療だけの力でも、当事者の努力だけでもできません。


特に、医学教育の中で精神疾患の再発=悪という印象を学生が持ってしまうと、症状を押さえつけて、当事者が社会的に何もしなければ再発しないのではないかという発想が出てきて当たり前になってしまいます。


しかし、主観的な語りでもあるパーソナルリカバリーはプロセスであり、その一つに再発・再燃という事柄も包含されるべきです。「再発=悪」という発想ではリカバリーの過程は始まらないのです。リカバリーとは、症状が悪化してもOKなのだ、という認識を当事者自身が持つことが、回復への鍵となります。


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